尿失禁の原因と対策

●尿失禁の分類と原因

尿失禁は次の6つに分類されます。

高齢者の場合はこれらの要因が重複している場合も多いです。

 

1完全尿失禁…膀胱に尿を貯めることができず、常に尿が漏れている状態です。

尿道漏や外傷、ガンなどによる尿道括約筋や外尿道口の損傷が原因です。

 

2反射性尿失禁…膀胱にある程度尿が貯まると、尿意なしに反射的に尿が漏れる状態です。

神経系などの障害によって排尿反射が亢進することが原因です。

 

3切迫性尿失禁…突然激しい尿意を感じ、トイレに間に合わず尿が漏れる状態です。

脳血管疾患などによる中枢神経系の障害で排尿抑制が困難となり、過活動膀胱が起こることが原因です。

または、膀胱や尿道の刺激性病変(結石など)や、知覚神経路の障害により膀胱が過敏となり、

尿意が排尿抑制を上回るために生じます。

 

4腹圧性尿失禁…咳やくしゃみ、重い荷物を持った時など、

一過性に腹部に圧がかかることを行う際に尿が漏れる状態で、女性に多いです。

出産や肥満、運動不足など、骨盤底筋群が弱くなったことで尿道括約筋が緩むことや、

尿道括約筋の損傷が原因です。

 

5溢流性尿失禁…多量の残尿により、膀胱内圧が上昇し膀胱から尿が押し出される状態です。

尿道の閉塞性疾患(前立腺肥大症など)によって起こりやすいです。

また、糖尿病や脊髄損傷などの神経障害によっても生じます。

 

6機能性尿失禁…泌尿器そのものに問題はありませんが、

認知機能障害や運動機能障害の低下によって排尿動作に支障をきたしたために生じます。

 

 

●排泄リズムの把握

尿失禁がある場合には、排泄記録などで排泄リズムを確認する必要があります。

尿失禁では、早めにトイレに誘導し、排泄リズムを整えることが有効となります。

それにより、おむつを使用しなくて済むようになる方もいます。

 

排泄リズムが掴めてきたら、それを排泄誘導につなげていくと失禁を防ぐことができます。

さらに排泄リズムのみならず、生活全体にリズムをつけることも大切となります。

特に規則正しい食生活と、十分な飲水は排尿に効果的です。

医師や栄養士などと相談し、自然な排泄のために援助していきましょう。

 

 

●機能回復訓練

1骨盤底筋体操…腹圧性尿失禁に対して、骨盤底筋群の強化を目的に実施します。

毎日継続して筋力強化を行っていくことが望ましいです。

 

2膀胱訓練…切迫性尿失禁に対して有効です。

 

尿意は我慢せずに排尿する方が良いと言われていますが、

尿意は膀胱容量の半分程度で感じるため、早めにトイレに行く習慣をつけると膀胱は小さくなります。

尿失禁を恐れるあまり早め早めにトイレに行く習慣をつけると、

膀胱が充満して感じる尿意と不安で感じる尿意の区別がつきにくくなります。

こうした場合は排泄記録をつけることで、

膀胱の充満感と尿意、尿量の関係を把握するとコントロールを行いやすいです。

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